池田病院

薬剤課


薬剤課

院内処方箋により調剤を行うほか、医薬品に関する最新情報の収集や医薬品の品質チェックなどの医薬品管理を行い、医師・看護師などと連携を取りながら、患者さんに使用される医薬品の適正使用を支援しています。

薬剤課

業務内容

外来業務

外来調剤

原則として院外処方箋を発行しています。医師への情報提供や処方のチェックにも携わっています。

薬剤師外来

必要に応じ特に注意が必要な薬剤について、個別にお話しをさせてもらいます。

入院業務

入院患者の調剤

処方に記載された薬の使用量、用法、相互作用などの点検を行い必要に応じ処方した医師へ確認します。

病棟服薬指導

ベットサイドへ赴き、内服薬・インスリンの作用と副作用・注意事項を説明するとともに患者様からの質問にお答えします。

院内講義

2回/月、薬の飲み方や糖尿薬・インスリンについて講義を行っています。

院内講義

チーム医療への参加

カンファレンス

糖尿病チーム医療のメンバーとして薬剤師からの報告・提案をしています。

回診同行

他のスタッフとともに同行し、患者様の病態の把握をしたり医師に情報提供します。

入院業務

医薬品情報業務

薬剤情報収集

外部講演会への参加や、院内の勉強会で最新の情報を学び業務に活かしています。また、他職種からの薬に関する質問、相談に対しての情報提供を行っています。

薬剤課からのお知らせ

尿病薬 SGLT2阻害薬について

2014年4月に「余分な糖をおしっこと一緒に出す薬」SGLT2阻害薬という糖尿病の飲み薬として発売されました。

尿病薬

尿病薬

当院では、当初1年間で30名の方が服用されHbA1cの低下や体重の減少がみられました。 またその作用から数々の副作用(脱水・感染症等)が考えられるため、2週ごとの受診で検査をしたり、薬剤師が体調変化のお話を伺ってきました。 その結果、副作用は開始当初に出やすく注意が必要で、長期処方が可能にはなりましたが、今後も薬剤開始時からしばらく副作用の早期発見を目的とした検査を受けていただくことに決まりました。

以下はその薬剤の説明です。詳細情報をご希望の方は医師へご相談ください。

SGLT2阻害薬の紹介

薬の特徴、働きは?

腎臓で尿が作られる時、尿のもとは体内に戻す栄養分と、尿に出す老廃物に分けられます。 このときSGLT2(エスジーエルティーツー)というたんぱく質を通って、糖のほとんどは栄養分として再び体内に戻されます。この薬剤はその働きを阻害して、体内へ戻る量を少なくし過剰な糖を尿に排出することで血糖値を下げます。 また糖が排出されることで、摂取エネルギーが少なくなり体重が減るのもこの薬剤の特徴です。

どんな患者さんにも使えるの?

2型の糖尿病患者様

副作用の点からは 以下にあげる方への使用は注意が必要です。

  1. 65歳以上の方
  2. 腎臓の機能が低下している方
  3. 今までに脳梗塞を起こした方
  4. 膀胱炎などを起こしやすい方

1型の糖尿病患者様

2019年に2剤(スーグラ・フォシーガ)の1型糖尿病に対する保険適応が承認されました。
上記2型糖尿病の方への注意点の他、以下の点にも注意が必要です。

  1. インスリンは絶対に中止しないこと
  2. ケトアシドーシスの症状(吐き気・嘔吐・食欲不振、腹痛、激しい喉の渇き、倦怠感、息切れ、意識の低下)があらわれた場合は早急に受診すること

飲み方は?

一日1回1錠 食前・食後を問いません。夜間頻尿を防ぐため、基本的には朝に服用します。

毎日決まった時間に飲む習慣をつけましょう。忘れた場合は、その日のうちであれば、思い出した時点で服用してください。翌日に2日分を一度に服用しないでください。

副作用は?

この薬剤で 「血糖が下がり」「体の水分が減り」「陰部で細菌が繁殖」する可能性があり、以下の副作用が考えられます。

  1. 低血糖(インスリンやSU薬を併用している場合)
  2. のどの渇き・尿回数・尿量の増加や 便秘
  3. 尿路感染、性器感染症の発生

副作用を防ぐ方法は?

  1. 水分を1日に500~1000cc余分にとりましょう
  2. 尿を我慢せず陰部を清潔にしましょう(特に女性の方は注意が必要です)

シックディ(発熱、下痢、嘔吐または食欲不振)時の対応は?

食事ができないときには必ず休薬もしくは主治医に連絡して指示を受けましょう。

最後に

服用を始めても、従来の食事・運動療法をキチンと守りましょう。ただしこの薬剤服用中の糖質制限はやめましょう。 勝手に服用を中止したり、量を増やすことは絶対やめてください。かえって体重が増えることがあります。